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WEB3が実現する新しい未来。今、知っておくべき基礎知識

2022.06.24

初代iPhoneが発売されたのは今から15年前、2007年のこと。今では、誰もが当たり前にスマホやタブレットを使った生活を送り、ビジネスを展開してきました。そして今、時代は次のステージへと進もうとしています。ポストGAFAM時代とも呼ばれる次世代のキーワードとなるのがWEB3(ウェブスリー/WEB3.0)。本記事では、これから訪れる〝WEB3時代″において知っておくべく基礎知識を解説します。

WEB3とは? 2つの文脈から探るWEB3の定義

実はWEB3という言葉には、まだ明確な定義はありません。現在では、主に下記に挙げる2つの文脈で語られることが多くなっています。文脈を読み違えてしまうと混乱してしまうこともあるので、ここでしっかり頭を整理しておきましょう。

【狭義】WEB1.0、2.0の変革から語られるWEB3.0

1990年代後半から始まったWEB1.0時代は、サイトを立ち上げる人とユーザーの一方通行の情報のやり取りが行われており、WEBはただ閲覧する、情報を発信するものでした。次に訪れるのがWEB2.0時代。WEBは見るだけでなく発信者として参加するユーザーが増え、双方向の情報のやり取りに変化していきました。SNSがその代表例です。そして、情報交換時代(WEB2.0)へと進化したその場所には、多くのデータや富が集中するようになっていきました。

ここで問題となったのが、そこで生み出されたデジタルデータがユーザーではなくプラットフォーマーの資産となってしまったこと。例えば、YouTuberの動画もプラットフォームに挙げた動画に広告を載せた広告収入モデルしかなく動画というコンテンツの資産所有権はプレーヤー側になかったのです。

このような問題意識から特定のプラットフォームに頼らず、ブロックチェーン技術により相互の情報発信が可能にするのがWEB3.0なのです。また、NFTのようなデジタルコンテンツを資産化する技術によりデータはプラットフォームからユーザーのモノへ変化していくともいわれています。今まさに情報交換の時代(WEB2.0)が価値交換の時代(WEB3.0)へ変革を遂げようとしています。これが狭義のWEB3.0の定義です。

【広義】新技術が生み出す、未来のインターネットを総称した文脈で語られるWEB3

WEB3を活用した事業を考えていくのであれば、ここでお話しする広義のWEB3の視点がとても重要になってきます。
今、世の中はDX(デジタルトランスフォーメーション)が進み、さまざまなことがデジタル上で行われ、XR(クロスリアリティ)技術でリアルとインターネットの境界線が曖昧になってきています。実際「今日は一度もインターネットに触れなかった」という日はなくなっていませんか? これからは一層ユーザーがインターネットに触れている時間が増え、その触れ方も多様化が進みます。その結果、誕生すると考えられるのが「デジタル世界の新しい大きな経済圏」です。そのデジタル経済圏ではプラットフォームを飛び越えた取引が発生していくと考えられています。そういった大きなムーブメントをWEB3と呼びます。
この時代の波にうまくのれるかどうかが事業成功の鍵となってくるでしょう。

WEB3と合わせて理解したい2つのキーワード

WEB2.0を語るならばSNSやクラウドが欠かせなかったように、WEB3を語る上で、欠かせないキーワードも存在します。それがNFTとメタバース。言葉は聞いたことがあるけど、しっかり理解できていないという人のために、基本的な知識をここで解説していきます。

NFTとは?

NFTとは「Non-Fungible Token(ノン-ファンジャブル トークン)」の略。直訳すると、「代替不可能なトークン(ブロックチェーン技術を使用して発行した暗号資産)」です。
つまり、NFTはデジタルコンテンツに固有のIDを持たせ、唯一無二の価値を証明できるものなのですが…正直イメージしにくいと思うので具体例を挙げながら解説していきます。

例えば、あるアーティストがインターネット上で作品を販売していたとしましょう。作品が購入され、収益を得られたものの、気が付くと購入者が作品をネット上に無断でアップロードしていました。ネット上にはどんどん作品のコピーが生まれ、いったいどれが本物なのかわからない状態になる上、アーティストには最初に販売した時の収益しか入ってこない……この問題がデジタルとアーティストの間に大きな壁を作っていたのです。

その壁をぶち壊す技術として期待されているのが、NFTです。NFTは、それぞれのデジタルデータに作成者や所有者、権利者などの情報を持たせることができます。その結果、デジタルデータでも「これは私のものです」という証明することができるのです。
つまり今までは「所有者」を明確にすることが困難だったデジタルアートやゲーム内のアイテム、トレーディングカード、音楽といったデジタルコンテンツに「あなたが所有する唯一無二のものである照明」を付与するのがNFTです。

参照:https://nft-media.net/column/what_is_nft/6601/

WEB3時代の到来は日本にとって大チャンス

WEB3時代に最も注目されているのがNFTです。その証拠に、NFT市場規模は4,7兆円以上といわれ、2021年に爆発的に成長し、全世界で急速に拡大しています。
そして、これは日本にとっても大きなチャンスであるといわれています。それは、日本はアニメやゲームなど国際的競争力を有する知的財産を多く持っているからです。NFTビジネス、WEB3において世界をリードする大きなポテンシャルを日本は秘めているのです。日本政府もデジタル経済圏の新たなフロンティアとしてWEB3を位置づけ、社会基盤・ルール作りに積極的に取り組む姿勢を提言しています。

参照:https://www.taira-m.jp/NFT%E3%83%9B%E3%83%AF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%9A%E3%83%BC%E3%83%91%E3%83%BC%E6%A1%8820220330_%E6%A6%82%E8%A6%81%E7%89%88.pdf

代表的なNFTのビジネス事例

2017年に登場したといわれるNFT。既に国内でもNFTを活用したビジネス事例があります。ここでは、国内のNFTを活用したビジネス事例を紹介します。

■ブロックチェーンゲーム”CRYPTO SPELLS”(クリプトスペルズ)
https://cryptospells.jp/

CryptoGames(クリプトゲームス)株式会社が運営する次世代カードゲーム。通称クリスぺ。ユーザーは、ただ対戦型トレーディングカードゲームをプレイするだけでなく、ユーザー同士で自由にカードの売買でき「カードが資産になる」ところがこれまでのカードゲームと違う点です。また、自分のイラストを利用してオリジナルカードの発行を行えることから、アーティストにも注目されています。

メタバースとは?

「メタバース」という言葉は、ニール・スティーヴンスンの著書『スノウ・クラッシュ』(1992年6月初版発行)で初めて使われた言葉といわれています。「Meta(超越)」と「Universe(世界・宇宙)」を掛け合わせた造語で、仮想空間と捉える人が多いでしょう。

しかし実際のところ、メタバースの定義は確定していません。この記事では、アメリカの投資家であるマシュー・ポール氏が提唱する「メタバースの7要件」(下記参照)を元に、メタバースを「物理的に離れた他者と、共有体験が可能なオンライン上の3D仮想世界」と定義しました。

【メタバースの7要件】
 1: Persistent(永続的である)
 2: Synchronous and live(同時性&ライブ性)
 3: No cap to concurrent participants(同時参加人数無制限)
 4: Fully functioning economy(参加者によるモノの制作・保有・投資・売買などが可能)
 5: Both digital & physical worlds(デジタルと物理、両方の世界にまたがる体験)
 6: Unprecedented interoperability(今までにない相互運用性)
 7: Wide range of contributors(数多くの企業/個人がコンテンツや体験を生み出す)

WEB3時代は、リアルと同じように、体験を共有し、経済活動も行えるバーチャルな仮想空間が無数に存在する世界になっていくと考えられます。ここでポイントとなるのは、メタバースでは現実世界と近い状態で活動ができるという点です。その空間では、アバターという仮の姿ではあるものの、常に時間が流れており、自由に発言ができるのはもちろん、デジタルデータの制作、保有、売買も可能なのです。つまり、そこには必ず新しい経済圏が生まれるのです。

参照:https://www.matthewball.vc/all/themetaverse

代表的なメタバースのビジネス事例

メタバースの市場規模は、2年以内に7~800億ドル規模になると予想されています。既にいくつか日本でもメタバースを利用したサービス、ゲームなどがあります。

■バーチャル渋谷
https://vcity.au5g.jp/shibuya
KDDI株式会社、一般社団法人渋谷未来デザイン、一般財団法人渋谷区観光協会を中心とする参画企業50社からなる「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」が企画運営。デジタル空間上に誕生した「もうひとつの渋谷」と連携し、アーティストのライブやアート展示などさまざまな渋谷区公認コンテンツを提供しています。

WEB3覇権を握りたいなら今、動き出せ!

残念ながら日本はWEB2.0時代においては諸外国に遅れをとったといえるでしょう。その結果訪れたのがGAFAM中心のデジタル経済でした。しかし、その構造を根底から覆す新たな技術革新の波が押し寄せています。それがNFTやメタバースを利用したWEB3時代です。GAFAMがWEB2.0時代のプラットフォームを確立し一気にデジタル経済を征したように、メタバース、NFTを征したものがWEB3時代を牽引していく存在になるはず。
日本をそして世界をリードする存在になりたいなら、今こそ、動き出す時なのです。